はじめに
※本記事は公開情報をもとに整理・分析したものであり、投資助言ではありません。投資判断はご自身で行ってください。
Rocket Labとは何者か
Rocket Lab Corporation(NASDAQ: RKLB)は、アメリカとニュージーランドに拠点を持つ宇宙開発/ロケット打ち上げ企業です。小型衛星を軌道に投入する Electron ロケットによる打ち上げサービスを主力とし、さらに中型再利用可能ロケット Neutron の開発を進めています。加えて、人工衛星の設計・製造(Space Systems 部門)、衛星通信・監視などの宇宙関連技術サービスも手がけ、ロケット打ち上げだけでなく宇宙インフラ全体を視野に入れた垂直統合を志向しています。Yahoo!ファイナンス+3ウィキペディア+3AInvest+3
SpaceXとの主な違い
| 項目 | Rocket Lab の特徴 | SpaceX の特徴 |
|---|---|---|
| 企業規模・打ち上げ能力 | 小型/中型ミッションに強く、Electron は小型衛星打ち上げに特化。Neutron が中型再利用型で成長ドライバー。ウィキペディア+1 | 大型・超大型機器(Falcon 9 や Starship 等)で重荷物・大規模プロジェクトを多数。KDC Resource+1 |
| 再利用性 | Neutron で再利用を導入予定。現状、Electron は部分的な再利用/回収技術の展開中。ウィキペディア+1 | Falcon 9 の1段目回収・再利用、Starship の完全再利用等を既に実用段階または試験中。コスト低減で大きな優位性。 |
| 価格/コスト per kg | Electron のコストは小型衛星向けであるが、重量あたりコストは高め。小さなペイロードでは優れているが、大量輸送や大規模用途ではスケールで不利。Cabot Wealth+1 | 大型ロケットでの輸送効率が高く、1kg当たりコストを大きく下げる能力がある。 |
| 業務の多様性 | 衛星設計・宇宙システム製造・打ち上げ・国防用途(NSSL プログラム等)など幅広く展開。AInvest+2defianceetfs.com+2 | 主に打ち上げ、衛星通信(Starlink)など自社サービスを併用。垂直統合度も高い。 |
| 公開企業か否か・投資アクセス | Rocket Lab は上場企業であり、株を通じて投資可能。これが投資家の支持を集める要因。 | SpaceX は非上場企業(プライベート会社)がメインなので、株式市場を通じての一般投資家アクセスは限定的。 |
近年株価が上昇している理由と期待要素
以下が Rocket Lab が市場から支持を受け、株価上昇に繋がっている要素です:
- 強い打ち上げスケジュールとバックログ
2025年には Electron ロケットのミッション数が増加。Q2 2025 は売上が前年比約 +36% を記録。さらに打ち上げ契約のバックログ(注文残)も約 $1.07B に達しており、将来の収益の見通しが良好。AInvest - Neutron ロケットの投入および NSSL Phase 3 プログラム
Neutron は中型かつ再利用可能な設計であり、国家安全保障用途の打ち上げ契約(U.S. Space Force 等)に参加できる見込み。これが Rocket Lab の中期・長期の収益源として大きな起爆剤と期待されています。AInvest+2Investors+2 - 政府/国防関連契約の増加
U.S.政府の国家安全保障分野で、Rocket Lab はミサイル追跡衛星(Geost の買収など)や NSSL プログラムでの役割を拡大中です。政府契約は安定性があるため、投資家に安心感を与えます。AInvest+2Investors+2 - 垂直統合・製造能力の強化
衛星バスの製造、ソーラーセルや電子部品など宇宙用システムの内部生産能力を強化。これによりコスト・品質・納期のコントロール改善が期待されています。ウィキペディア+1 - 技術的信頼性 & 発射成功率
Q1 2025 ではミッション成功率が非常に高く、打ち上げ信頼性が認知されてきており、顧客(特に政府・商業衛星運用者)からの信頼性が評価されている。AInvest
課題・リスク要素
投資家がRocket Labを評価する際に注意すべきポイントもあります:
- 収益性の確保:再利用中型ロケット Neutron の開発コストや打ち上げ設備・製造設備投資が重く、短期的にはキャッシュフローがマイナスになる可能性。
- 競争:SpaceX の価格・打ち上げ能力は圧倒的であり、同社の“ライドシェア”サービスなどにより小型ペイロードでもコスト競争が激化。
- 技術・運用の遅延リスク:Neutron の初飛行の遅れや設計変更があると見込みが後ずれする可能性。
- 政府政策・規制依存度:国防契約など政府予算に依存するビジネスが多く、政策変更や予算削減の影響を受けやすい。
投資家目線での評価・今後の展望
Rocket Lab は現在「次のステージ」に差し掛かっており、いくつかの“起爆剤”が株価をさらに押し上げる可能性を秘めています。具体的には:
- Neutron の成功したローンチ → 再利用可能中型ロケットの商業/政府用途での信頼性確立
- 増える政府/国防系契約の受注 → 安定収益ラインの確立
- 衛星バス・システム製造能力を拡大し、自前で衛星群を持つ顧客やミッションの設計から運用までをサポートする「ワンストップ」体制の強化
- 打ち上げコスト削減・再利用性の改善 → 顧客拡大・償却可能性の向上
- 株価が技術と納期で裏付けられた “成果” を出せることが見え始めれば、アナリスト評価・目標株価の引き上げがさらなる買い圧を生む可能性
まとめ
Rocket Lab は、SpaceX と比べると規模・コスト効率の面でまだ差がありますが、「小型衛星市場」「政府・国防分野」「再利用型中型ロケットへの移行」「垂直統合体制」の強化といった特徴を持っています。これらが市場からの期待を集めている理由です。
比較的高リスク(製造コスト・遅延・政府依存・競争激化など)もありますが、それを乗り越えられると判断される場合、Rocket Lab はSpaceX に次ぐ宇宙インフラ企業としての有望株と言えるでしょう。


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